まめご "翻訳をジェンダーする" 2025年8月21日

まめご
@mmg_86
2025年8月21日
翻訳をジェンダーする
とても読みやすかった。 ジェンダー問題に関する知識がほぼなく、初めて知ることも多かった。 中でも驚いたのは、「〜わ、〜だわ」などのいわゆる「女ことば」は、男女の役割を明確に分けた明治時代、社会の求める「女らしさ」を広めるために言文一致の流れの中で意図的に文学に使用されてきたということだ。 子どもの頃、大好きだった『若草物語』やインガルス一家の物語、『赤毛のアン』などのお話の中の女性が「〜だわ」と話していることと、女である自分どころか周りの大人の女性でさえ決してそんな話し方をしないことのギャップに違和感はなかった。 でも周りにいる男の子みたいな話し方をすれば咎められはしていて、まあ女なのにそんな言葉遣いは褒められることじゃないよなとは思っていた。 それでもお話の中の女性のようにはなれないなと感じていたこと、だからこそ『若草物語』のジョーに特に憧れていたこと、あれはきっと言葉についてのジェンダーへの初めての気づきだったのだろう。 ということに、あの頃の母と同年代になった今やっと思い至った。 読んでよかった。 『若草物語』の四姉妹やローラ、アンたち物語の女性が、どんな話し方をすれば今の自分と地続きのように感じられるだろうと考えながら読み返すのも面白そうだ。 いつかやってみよう。
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