翻訳をジェンダーする
35件の記録
iiii@return10302025年11月25日読み終わった2章から最後まで。 1970年にアメリカで発行された「our bodies,ourselves」が日本でも2回翻訳され、経緯や女性運動の流れが解説されていた。 1974年版は「女のからだ 性と愛の真実」 1988年版は「からだ・私たち自身」 1974年版は3名が翻訳し、その他チェックなど多くの人が協力したそうだが、出版の最後の過程でいつのまにか「性と愛の真実」というサブタイトルが付いてきたらしい。3名は納得していないらしい。 ひどすぎる…! 誰がこのサブタイトルをつけたのかを出版社は明らかにしておらず、3名にも分からないらしい。 夫に話したら「絶対おっさんじゃん!!!」と即ツッコミがきた。だよね🙄 私は平成初期にうまれ、東京の女子大でジェンダーの授業受けたけど、Uターン就職したらセクハラパワハラの嵐だったし、最近ようやく配慮が広がりつつあるなあと思っていた。 だけど授業をきちんと受けていなかったから、1970年代にも日本でこんなに頑張ってくださっている方がいるのは知らなかった。 この方々の頑張りが、いまにつながっているんだなあと思ってありがたい気持ちでいっぱいです。
iiii@return10302025年11月22日読んでる読書会の感想シェア中にこの本のタイトルが出てきたので、その場で検索して予約。 デカ目の本を想像してたら思ったより小さくて、漫画くらいのサイズ感でほっとした😂 3章構成の1章まで読んだ。 わかりやすくてサクサク読める。 研究対象として何冊か出てくる小説はほとんど未読だけどどれも有名だし、私はいくつか映画版を見ていたため、内容がわかってありがたかった。 児童文学についてはもともと関心があり、最近私はムーミン(同一シリーズだがタイトルによって訳者がちがう)を読んでいるので、興味深かった。 昔から、本の女性登場人物たちは不思議な喋り方をするなあと感心していたけど、古い人はこういう喋り方をするからと勝手に思っていた。 社会的に植え付けられている喋り方だとしたら嫌だけど、大人になって翻訳児童文学を読み返す時なにか懐かしい喋り方に出会えて、結構嬉しかった。 個人的なことだけど、自分は家庭環境がわるく、女らしさを減らして生きることを選択した。幼少期はプリンセスが大好きだったけど、小学生はほとんどズボンで過ごしていたし、いわゆる男言葉を使いがちだった。でも、一人で書く秘密の日記ではいわゆる女言葉をたくさん使った。自分をとりもどすための癒しであり、命綱だった。 女子大に行ったので(15年前の話だけど)ジェンダーの授業をうけたときは、周りの反応との差に驚いた。そうか、これは戦わなくちゃいけないのかと。 今なら、社会的な反応と、個人的な感想を切り離してもいいのかなと思えるようになった。 良い悪いではなく、こういう歴史や歩みがあるのだと言うことを知るのは大変意義があると思う。 2章以降も楽しみ!

はな@hana-hitsuji052025年8月23日読み終わった図書館で借りた子どもの頃、海外の児童文学ですごく独特な言い回しや表現に困惑することがあって、え、これ面白い感じに言ってるのかな?わからん!となることが頻繁にあった。 なので他言語を翻訳する時、どこまで真のニュアンスに近づけることが出来ているんだろう?と不思議に思っていた。 私は書いた人が感じたものを感じられているのかな?とか。 言葉をその通りに受け取るだけでは理解したとは言えず、その国や場所、文化的な背景とか常識も併せて知っていればピンと来ることが多いんだろうな〜。 世界中でちょいちょい誤読しながらもその作品を愛している人たちの中の1人が自分かも。 『見える化』って見えているけれど、ピンポイントで注視していなかったものに目を凝らす、立ち止まることな気がする。 ただの景色のように気にも止めず見ている、そういうことが本当に多い。 知ってたけど、見えてたけど、そんな風には考えたことなかった!ということがこれでもかと現れる。 漢字のことを真名と呼び男の言葉とし、そこから派生した平仮名は仮名、仮の名!で女の言葉。これ、アダムとイブみたい。 シンプルに疑問なんだけど、女が出産しなければ男も女も生まれてきてはいないのに、どうして男から派生して女が生みだされたような表現があちらこちらにあるのか。 また、女性の体についての本を女性たちがネットもなく今よりも身動きの取りにくい社会の中で編纂したこと、それが言葉の変化に現れて、意識を変えてきたことに本の力、言葉の力を感じた。 少し前に読んだ「性差別の医学史」のことを思い出した。 色んな方法で自分たちの世界の考え方、捉え方を変えようとしてきた先人たちがいることは、読んでいて心が震えた。 『むずかしい女性が変えてきた』という本のことを思い出した。 簡単にはいかないけど、名前も残らないような人が大勢時代のうねりの一つとなって、世界が良いものになっていく過程の中に自分も存在していると信じたい気持ち。 自分も自分の価値観や先入観、意識をよく見つめ直して次の人に何かのバトンを渡せるようになりたい。







まめご@mmg_862025年8月21日読み終わったとても読みやすかった。 ジェンダー問題に関する知識がほぼなく、初めて知ることも多かった。 中でも驚いたのは、「〜わ、〜だわ」などのいわゆる「女ことば」は、男女の役割を明確に分けた明治時代、社会の求める「女らしさ」を広めるために言文一致の流れの中で意図的に文学に使用されてきたということだ。 子どもの頃、大好きだった『若草物語』やインガルス一家の物語、『赤毛のアン』などのお話の中の女性が「〜だわ」と話していることと、女である自分どころか周りの大人の女性でさえ決してそんな話し方をしないことのギャップに違和感はなかった。 でも周りにいる男の子みたいな話し方をすれば咎められはしていて、まあ女なのにそんな言葉遣いは褒められることじゃないよなとは思っていた。 それでもお話の中の女性のようにはなれないなと感じていたこと、だからこそ『若草物語』のジョーに特に憧れていたこと、あれはきっと言葉についてのジェンダーへの初めての気づきだったのだろう。 ということに、あの頃の母と同年代になった今やっと思い至った。 読んでよかった。 『若草物語』の四姉妹やローラ、アンたち物語の女性が、どんな話し方をすれば今の自分と地続きのように感じられるだろうと考えながら読み返すのも面白そうだ。 いつかやってみよう。





修二@shu_22025年8月8日読んでるおいおいおいおい…ちょい待ち、この本めっっちゃ面白い!!安直な言い方だけどほんとに面白い…。 今1章まで読んだところで。ここまでは"なぜ翻訳には「女らしい言葉」が多いか"を分析してるんだけど、この割合が翻訳小説と日本語小説、女性翻訳者と男性翻訳者、翻訳された年代によっても異なるという話。 映画やドラマ好きなら絶対違和感を持ったことがあるテーマなので、ぜひ読んでほしい!






修二@shu_22025年8月8日読み終わったほんとに面白くて、1日で読み切ってしまった。 「翻訳の仕方」そのものにフォーカスが当てられた1章も最高だったけど、「新しい言葉を作る」ことをテーマにした2章も良かった。 自分が今まで見てきた海外作品がたくさん思い起こされた。 訳者の意図、という意味で思い出したのはドラマ「ゲームオブスローンズ」。 初期シーズンの頃は丁寧な口調だった女性キャラクターが、終盤は断定的で威厳のある口調になっていたのも、訳者の思い入れがあったのかもしれないなと思った。















