
くりこ
@kurikomone
2025年8月22日

まだ読んでる
p.116
在宅ワークが普及され働く時間を減らそうと言われているにも関わらず、フルタイムで週五回働けるのが当たり前の体力の持ち主、心身の影響を受けない人をいまだに労働者モデルに据えている社会が、労働のハードルを上げ、生産力が頭打ちにさせているのではないかという指摘には深く頷ける。ここは、第二章の、生活保護や障害者手帳を持つ人を怠けている、ずるい、本人の性格の問題だとバッシングすることと繋がる。
あと、栗田さんはシモーヌヴェーユの研究をしていただけあり、「不幸があまりに大きすぎると人間は同情すらしてもらえない。嫌悪され恐ろしがられ軽蔑される」というヴェイユの言葉が、上記バッシングを暗示していると指摘している。
ヴェイユの『重力と恩寵』をここに繋げてくるのが栗田さん独特の考察力で面白い。


