
いなだ易
@penpenbros
2025年8月17日

移動と階級
伊藤将人
読んでる
広島一人旅のお供
「表現の自由、信教の自由、学問の自由、結社の自由、職業選択の自由など、私たちの暮らしは多くの自由を権利として認めることで成り立っている。それらと比べると、一見、移動の自由は地味に映る。しかし、掘り下げて考えていくと移動の自由は決して数ある自由のうちの一つではないことがわかる。なぜなら、移動の自由を制限されることは、人間にとってとても重大な帰結をもたらすからである。」
近代法の世界では、移動の自由は生命身体に次いで重く評価されるものの一つだ。とはいっても対国家で問題になるイメージが強いかもしれないが、日常生活ではあまり意識されない。
移動は好きだ。留まっている間に張り付いていたものが剥がれるように気分がすっきりする。
近いうちに地元の職場を辞めて遠方に引っ越すのだが、その選択に対して周りにかけられる言葉(おめでとう!結婚はしないの?暇になるなら海外旅行したら?すばらしいね!自由ってとても贅沢なことだよ……)がジェンダーや階層と結びついていることに引っ掛かりを覚えてもいる。
価値中立的な営みではない「移動」

