
るいーじ
@OkmtMst1201
2025年8月25日

六人の嘘つきな大学生
浅倉秋成
読み終わった
映画化されるとのことで、読了。
全体のストーリーを通して完璧な伏線回収に驚かされた。些細に思えた出来事や台詞が、最後にすべて一本の線でつながることに気付けた時はとても心地よかった。
また、「完全な善人も悪人もいない」というリアルなフレーズに惹かれた。誰もが何かしらの弱さや打算を抱えながらも、それを糧に前に進もうとしている。本作は最終面接という場面設定の中で、それぞれが自分をどう見せるかが浮き彫りになるのが、とても印象に残った。
本作を読み終えて感じたのは「人はみな嘘をつくけど、それは悪意だけではなく、自分を守るためや、誰かを思いやるための嘘でもある」。
だからこそ、最後に残るのは「嘘そのものへの嫌悪」ではなく、「嘘を含めても人は人として関わり合える」という余韻を味わえた。


