
たま子
@tama_co_co
2025年8月26日

わたくし率 イン 歯ー、または世界
川上未映子
読み終わった
「わたしはないよ、この文章には、私がないよ、こんな全部でこんなすごくてこんな絶対であるもんが、一瞬消えることがあったんよ、青木がそうやって教えてくれて、雪国の、初めを読んだらわたしも私もほんまに消えた、ほしたら雪国だけやなかったわ、そんな言葉がほかにもようさん図書館にはようさんあったわ、言葉は一瞬ぜんぶそうで、すうってほんまに消えるねん、すごいなって、思ってん、言葉ってすごいなって思ってん、一瞬、消えても、すぐにもどってきたけど、言葉は、言葉は、ありがとう、自分のそとに、ありがとうな、ありがとう、」p106
『わたくし率〜』でちぎれそうな思いがしてたまらなくて、生むってことが有無ってことが、無いとこに有るようにするってことの怖さがまたやってきて、またこの問いがあこがれとの境で意味めいてきて、でも、無いものは無いのやし、有るようにできるとこにしか有るはないのやから、そんな問いさえも無いよという『感じる専門家 採用試験』のなかの言葉にすこし救われ、さいごの締めくくりにもう一歩、救われる。







