
白玉庵
@shfttg
2025年8月26日

安全に狂う方法
赤坂真理
読み終わった
『美人までの階段1000段あってもう潰れそうだけどこのシートマスクを信じてる』の直後にこれを読んだのはとてもタイミングがよかったと思う。
自己を改造し続ける現状、背景については分かったけれども、結論については「それはそうだけれどもどうやってそっちに切り替えんのさ」と置いてけぼりにされたところに、著者が試した様々な「安全に狂う方法」(まさにそれ)が提示される。
どちらもボディイメージとリアルな自己との乖離、インターネットを始めとする他者からの眼差しが個人を追い込む点に触れられている。
ダンス表現については、配信でみたフジロックのCreepy NutsのMCが想起された。どのような状態でもいい、今ここを思い思いに自由に過ごせ、ただ立っているだけでも十分だというようなことを言っていたはず。
ここで出てくるとは思っていなかった石牟礼道子。『箱の中の天皇』と『西南役伝説』を読んでみようと思う。もしかして後者は『忘れられた日本人』に並ぶような作品なのでは。石牟礼道子はずっと実家の本棚にあり、父がはまっていたのだが、単純に水俣病の社会運動のレポートだと思っていて、開きもしなかったのだ。本当に愚かだった。

