
saki
@53hon_to
2025年8月26日

夜に星を放つ
窪美澄
読み終わった
はらりとページをめくったとき、目に飛び込んできた星座のシルエットの挿絵にぐんと心を惹かれた一冊。
喪失や寂しさを抱えた人たちが、それらと向き合いながら生きていく姿が描かれていて、結末がすべてハッピーエンドとは言いがたいのだけど、それでも心が救われたような気持ちになる。そんな物語の連なりだった。
さりげなくコロナ禍も描かれているのだけど、そこまで全面的にあのときのようすを感じるわけではなく、ほんとうに物語の背景として描かれている、というか。そういう意味では、穏やかな気持ちのままコロナ禍の物語を読むことができたのは初めてだったかもしれない。



