
Anna福
@reads--250309
1900年1月1日

コンパートメントNo.6
ロサ・リクソム,
末延弘子
読み終わった
シベリア横断鉄道の一室に居合わせたフィンランド人少女と粗野な中年労働者ロシア人男。会話はほぼ彼。
「この国には百を超える民族がいる。そのうちのひとつ、もしくは三つくらい滅んでもたいしたことはねえ」…
ロシア人作家でない為故意になのか、様々な民族の蔑みを軽く口にする男に、今現在侵攻を続けているロシアの思想的な一端を感じ…
NATOに加盟して、やっと一息つけたというフィンランド。
男の父親のエピソードから、アフガニスタン侵攻時にも今と同じく犯罪者を前線に送っていたというのを知った。
現在の世界状況が違っていれば「生まれも年齢も、何もかもが違う2人のロードノベル」として楽しめたんだろうな。
情景描写が良いだけに。80年代、ソビエト連邦崩壊前。


