
まお
@mao_ssss
2025年8月29日

読み終わった
めっっっっちゃめちゃに面白かった………。
最初にFを読んでいてよかった。森博嗣という作家を信頼出来たから。何を今更とか言わないでください。
Fで感じたシステマチックな印象はそのままに、情念がもりっもりに盛られている。
私は「呼吸」を感じる小説が好きだ。だから、世界のシステムを主題におかれがちなSFというジャンルに苦手意識があります(ド偏見だということは自覚している)
完璧なシステムの上に、「情念」が盛られると、こんなに完璧な小説が生み出されるのか……。
溜息をつくことしかできねえ……。
私は「上手い小説」も苦手です。ハイハイ上手ですね、という感想しか持てないから(ド偏見だということは自覚している)
けれどこれは、とてつもなく「上手い小説」で、なのにとてつもなく「不安定な小説」でもあった。これらって共存することあるんだ……。
新しい世界を見せてくれた。
これはメインキャラクターであるサエバ・ミチルのシステムのおかげなのだろうけど、感覚のひとつひとつ、見えるものをひとつひとつ、丁寧に感じ、描写してくれるから、まるで一本の映画を見たあとのようだ。画角がしっかりしている。
こんなことできるんだ…………。
めちゃくちゃ満足です。これがシリーズであと2冊あるって、そんなの世界の宝すぎないか?ありがたい………………。


