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まお
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@mao_ssss
十二国記が好きです。
  • 2025年10月7日
    ここにひとつの□がある
    私はホラーはだめなんですけどモキュメンタリーは好きです。完全にフィクションだと決まっているので。 そんでモキュメンタリーのことをスナック菓子だと思っています。まだ完全に醸造されきっていないジャンルだと思うので。私にとってモキュメンタリーはラノベに近いのかもしれない。 今回も、とっても面白く読めました。 本を読むという行為は常日頃からするわけですけど、その時のコンディションとか心の空腹感に合わせて読む本は変えます。この本はまさに今の私にぴったりだった……。 8編の短編を読み切ったあとの美しい伏線回収!タイトルの伏線回収が気持ち良いモキュメンタリーはいいですね。私謎解き苦手なので、ちゃんと最後に種明かししてくれるのもモキュメンタリーの好きなところかも……。 なるほどそういうことねー!というスッキリ感心地良い。デトックス……。 少し心が軽くなりました。 結局はすべて、□の中の出来事なので。
  • 2025年9月24日
    迷宮百年の睡魔 LABYRINTH IN ARM OF MORPHEUS
    1→3→2の順で読んでしまった百年シリーズ(送ってくださった方には本当に申し訳なく思う) 2は、1ではルナティック・シティに紛れ込んだ異物であったミチルの内面の揺らぎがこれでもかと詰め込まれている。 個人的な感想だけれど、1の主体はルナティック・シティにあった。2の主体はミチルにあった。3の主体は、概念にあった、と思う。 シリーズ通して、より深く、深く、追い付けるように、うまい導線が引かれていて、私程度の頭脳でも振り落とされずにしっかり楽しめた、と思う。 3部全てに言えるけれど、とにかく過不足なく美しい物語。ギミックとして、ストーリーとして、人物描写として、とか、どこが、とかじゃなくて、作品に漂う空気が、過不足なく美しい。 完璧だと思った。完璧な小説って存在するんだ……。 この空気はこのシリーズに特有のものなのか、他のシリーズも追いたくなる。信じられない量出てる。恐ろしい沼です、森博嗣。最高の読書体験でした。
  • 2025年9月13日
    赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE
    小説って、おもしれー! 私は夢をよく記憶しているほうだし、記憶していたいと思う人間です。夢を見ている間は夢のほうが現実で、目が覚めたら、見慣れている別の夢に戻ってきたような感覚がある。睡眠時に見ている世界はもっと自由で、もっと広くて、もっと鋭敏。でも現実に戻ってくると、とても重くて、すべてに靄がかかったように鈍い。それは身体という制約があるせいだと思う。 まさにそれを描いたような1作だった。 もっと、自由でいい。 森博嗣って、スゲー。 本日初めてフヅクエにお邪魔しました。 幸せな空間が広がっていた。 物理的制約なんて些細なことで、あの空間には大量の、広大な、世界が広がっている。それを認めてもいいんだと思う。 間違えて百年シリーズ1作目を読んだあと、3作目を先に読んでしまいました……次は2作目を読みます。おもしれー。
  • 2025年8月29日
    女王の百年密室 GOD SAVE THE QUEEN
    めっっっっちゃめちゃに面白かった………。 最初にFを読んでいてよかった。森博嗣という作家を信頼出来たから。何を今更とか言わないでください。 Fで感じたシステマチックな印象はそのままに、情念がもりっもりに盛られている。 私は「呼吸」を感じる小説が好きだ。だから、世界のシステムを主題におかれがちなSFというジャンルに苦手意識があります(ド偏見だということは自覚している) 完璧なシステムの上に、「情念」が盛られると、こんなに完璧な小説が生み出されるのか……。 溜息をつくことしかできねえ……。 私は「上手い小説」も苦手です。ハイハイ上手ですね、という感想しか持てないから(ド偏見だということは自覚している) けれどこれは、とてつもなく「上手い小説」で、なのにとてつもなく「不安定な小説」でもあった。これらって共存することあるんだ……。 新しい世界を見せてくれた。 これはメインキャラクターであるサエバ・ミチルのシステムのおかげなのだろうけど、感覚のひとつひとつ、見えるものをひとつひとつ、丁寧に感じ、描写してくれるから、まるで一本の映画を見たあとのようだ。画角がしっかりしている。 こんなことできるんだ…………。 めちゃくちゃ満足です。これがシリーズであと2冊あるって、そんなの世界の宝すぎないか?ありがたい………………。
  • 2025年8月22日
    すべてがFになる
    ついに森博嗣デビューしました。 まがたしきーーーーーー!!!!!こいつが!!まがたしき!!!!!! 「天才」が出てくる物語はたくさんあって、「天才」の中にも分類ができるほど凡庸になってきた昨今ですが、まがたしきという存在は現代においても色褪せない「天才」ですね……。 あくまで「私の求める」だけど、欲しい「天才像」を提示した上で更にエンターテイメントを添えてくれる。まがたしき……なに……この新しい沼は……。 常に残像を追いかけているような、決して触れることのできない、天才。大好きです。 VRが出てきたのも興味深かった! VRで人々が集うという、まさに今と、フロッピーでデータを持ち歩くという、もはや記憶の彼方である過去=この小説が書かれた当時の「現在」が混在しているのがいい意味でファンタジーで、もう過去がファンタジーと見えてしまうほど時間が経ったんだなあと。 あと、少し昔の人が想像した、少し未来の予想図、わたし大好きなんだなって気付きました。 たーーーのしかった!最高!
  • 2025年8月5日
    占星術殺人事件 改訂完全版
    はーーーー面白かった!!!! これがすべての原点、と感慨深く思った。 さすがにこの本が登場してから30年も経てば、トリックは様々な作家がリスペクトを持って参考にしているだろうから、見たことがあるような、どこかで読んだような感は拭えないけれど、キャラクターの魅力と流れるような筆致、大満足の一冊でした。 だぜ!?っていう語尾が新鮮で可愛くてとてもすき。 全体の構成も面白く、フェアプレイの精神を感じる。そして最後に手記の形で締め括る。わたし、こういうの大好きです。 もはやこれは小説を楽しむというより、時代を作った1冊を知る、古典を読む感覚だった。 満足感が高いのは間違いない。読んでおくべき1冊でした。 ミステリ、おもしろいな。
  • 2025年7月4日
    廃遊園地の殺人
    廃遊園地の殺人
    わくわくしたーーーーーー!!!!! 廃墟、いいよね……地元に親しいクォリティの遊園地が現存しているので、あそこが廃墟になったらいつか遊びに行ってノスタルジーに浸りたいと思っています。北極の館?みたいなやつとかすきだったな…… という、微妙にわかるー!なクォリティの遊園地が舞台で、親しみやすかったです。 登場人物の名前はあまりにももじりがすぎん!?と思いましたが、まあ、わかりやすいか……いやでもさすがにでは……単行本の時とは変わっているようですね。全編リライトはすごいなあ。 斜線堂有紀、文体が若くて瑞々しくて、リアルタイムで追い掛けたくなる作家です。楽しかった!
  • 2025年7月4日
    春にして君を離れ
    春にして君を離れ
    こんなに見ちゃいけないものを見ちゃえる本があるのか!!!!! 初アガサ・クリスティでした。 なんてことをするのか。 あまりにも「人間」を描き過ぎている。 古臭さなんて一切感じない。人間とはこういうものなんだ、いつの時代も。 自分の見たいものだけを見て、信じたいものだけを信じ、勝手に他者を悪者に仕立て上げ、勝手に優位に立ったような気になる。 戦争なんか起こるはずがないと言いながら、隣にいる人を殺してることに気付かない。殺された側は忘れない。けれど殺した側には自覚がない。なぜならそこには「あなたのために」という大義名分があるから。大義名分があれば、人は人を殺すし、戦争も起きる。 人生は一瞬一瞬が選択の連続だから、彼女がラストに行った選択に、とても恐怖を覚えた。 こうやって間違えていく、分かり合えるタイミングを逃し続けてきたのだなと、彼女の過去全てに思いを馳せた。そして自分にも。 ずっと不穏で、ずっと怖くて、ずっと嫌な気持ちになる1冊だった。とても面白かった。間違えないようにしたい。できるかぎり、心に素直でありたいと思う。それはとても難しいだろうけど。
  • 2025年6月8日
    最後の記憶
    最後の記憶
    綾辻行人の書く幻想的な描写が大好き。 前半であれだけ恐怖を煽って、まさかそんなラストに帰結するとは思わなかった。現実は何も変わらないけれど、気持ちは180度変わって、それが救いになる。目に見えるものは自分の見たいように変化していく。なにごとも、まず気持ちなのだと、思った。 解説で、これの元ネタはこれであれはこれで、そしてこれはなんだかわかりますか?という問い掛けはわたし、嫌いなんだなと思った。謎解きという過程を楽しめない人間だから、解こうという気持ちもないし、ただ翻弄されたいだけなので。
  • 2025年5月17日
    口に関するアンケート
    読んだけど多分まだ書いてなかったな。 他の人と感想のすり合わせをしてる中で気付いたんだけど、みんな読み方全然違うんだなって。 私はこれをあくまで「アンケート」として読んだ。たとえるなら街頭で、アンケートにご協力くださいって知らない人に言われて、こちらの音声をまず聞いてくださいってm4aが再生されて、なんだこれなんか気持ち悪いなと思ってたら最後にA4用紙一枚渡されて、こちらのアンケートにご記入をお願いします。って言われたようなイメージで読んでいたの。そしたらアンケート内容があんな感じじゃないですか。じゃあこれをみんなに配ってる目の前の人は、誰?という視点で読んでいたんですよ。 本のデザインとか文章が音声ファイルなこととか、ほんと背筋は面白いこと思いつくなあって感心するけど、これはあくまでアンケートである、ということを踏まえて読むと、とっても気持ち悪いのでおすすめです。
  • 2025年4月13日
    母という呪縛 娘という牢獄
    今で言うなら、たとえばりりちゃんとか。 人生のこと、犯行のこと、獄中のこと、そういうことを書いた本は初めて読んだ。今までもたくさんそういう本は出版されていたんだろうと思う。 とにかくずっとつらかった。 フィクションに慣れた身としては、これがフィクションでないことがつらかった。 自分の人生しか体験してないから、それと照らし合わせるしかないんだけど、きっとみんなどこかしら共感する部分があって、ひとごとじゃないような気がして、たくさんのこういう人たちに関わるのが司法に携わる人たちで。もう、すごい、としか言えない。 人は無意味に人を殺さない。 人が人を殺すには理由がある。 ここはフィクションではないから。 必ずそこに痛みと苦しみがある。 ここはフィクションではないから。
  • 2025年4月7日
    楽園とは探偵の不在なり
    楽園とは探偵の不在なり
    館ミステリー!と思ったけれど、本格ミステリに漂う怜悧さとか鋭さとかよりも、あたたかみが滲む本だった。 特殊な縛りを設けて進む展開はミステリとして十分に面白いのですが、それ以上にお洒落な文体や、あからさま過ぎるほどに提示される各人物の想いが印象的。 ちょっと性善説過ぎるかなという気持ちもありますが、こんな世界があってもいいよねという気持ちで大満足の読了です。いいね。 あと初版本だと人物名が2ヶ所間違えてた。新しいのだと訂正されてるのかな。
  • 2025年4月4日
    小説
    小説
    最後の一文をこのように見せるのは面白いなあと思った。文庫になったときに改訂するのが大変そう。 最初は小難しく考えたりしていたんだけど、でもきっとそういうことじゃないんだなと、そのまま全部受け取ればいいんだなと思った。 私が本を読むのは私の内側を広げるため 私が演劇をするのは広げた内側に浸るため 私が朗読をするのは大好きな世界を他者に伝えるため 昔から漠然と思ってきたことに名前をつけてもらったような気がしたけど、でもきっとそういうことでもなくて、小説最高!でいいのかなと思いました。私は小説が好き!
  • 2025年4月1日
    方舟
    方舟
    いや天才か????? ラストに期待してくれ、という前情報があったから読み切れた感はあるかもしれない。それだけ、エピローグまでの展開はあまりにも単調だった。でもそれも含めて楽しんで、どうか最後の一文を噛み締めてほしい。味わい深い………。 大変素晴らしい体験をさせて頂きました。 ありがてえ。
  • 2025年3月21日
    ダイイング・アイ
    勧められて読了。 東野圭吾苦手意識があったんですが、その印象は今回も変わらず。着眼点とモチーフはとても面白いので、この設定で別の作家が書いたものを読みたいと思ってしまった。 東野圭吾の本は起承転結がしっかりしていて、説明もちゃんとする、余すところなく詰めていく、正解の小説という印象があり、それは今回も同様だった。遊びがなく、余白がない、意外性もない、のが私にはまらないのかもしれない……
  • 2025年3月14日
    本の背骨が最後に残る
    美しい物語たち。初めての作者の本でしたがとても楽しく読めました!耽美さを含んで、語り口は少女のようで、全てが死に向かう物語。 これは癖になるなぁ!創作意欲を掻き立てられる1冊。ハードカバーで買ってよかった。
  • 2025年2月23日
    願わくば海の底で
    主題は何か、という点で読み口が全く変わる1冊だった。震災を忘れない教訓として、何でもない日常に居た1人の人間を巡る話として、隠され続けた真実が暴かれるミステリとして。読み手の記憶と体験と現在によってどれだけでも変わる本だ。何度も読み返す価値がある本。
  • 2025年2月4日
    同志少女よ、敵を撃て
    ゆっくり読もうと思ったのに結局一気に読んでしまった。これは現実だと強く思った。現実をベースに書かれた小説によくある「うまさ」はあるんだけど、それを圧倒する「リアル」があった。私は戦場を見た。今まさに起きている戦場を。いやだね。
  • 2025年1月24日
    歪曲済アイラービュ
    クリスマスにもらった本です! ギミックは面白かった。けれどわたしは、やっぱり本の中でインターネットミームが繰り広げられるの、苦手かもしれない……!アップデートしていかなきゃ令和文学に乗り遅れる……。気になってた作者ではあったので、読めてよかった!
  • 2024年12月13日
    罪の声
    罪の声
    まさに、罪の声だわ……実際にあった事件をベースに、丁寧に出来事が描かれていく。交差して、そして未来に向けての希望が描かれる。優しい、なんて優しい小説なんだろうと思った。実際の音源をネットで聞いたけど怖すぎました。
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