
@nk
@nk_250828-
2025年7月23日

ゴンべの森へ
星野道夫
かつて読んだ
読了@nk
溢れ迫りくる情報の波をかわしきれなさそうな時はいつも、星野道夫の見た風景、彼の書く文章に立ち返りたくなる。
アラスカで暮らしてきた星野道夫のアフリカでの10日間。見知らぬ異国にやって来て考えることは、
─ そこで暮らす人々と自分の埋めようのない距離感と、同じ時代を生きる人間としての幸福の多様性 ─ (p32)
どこまでも大きくて透明な、温かく優しさのある視座。
そんな星野道夫と邂逅を果たしたジェーン・グドールは、
─ ミチオが地球上で過ごす時間を奪ったのが、アラスカのクマでなくてよかった。─ (p149)
これがせめてもの慰めだったと、巻末の寄稿で触れている。
91歳となったジェーンは今現在も地球の将来を思い続け、
“ROOTS SHOOTS"や"TACARE"は世界各地へ広がっている。
自分には一体何ができるのか、何度も問いながら読み終えた。そして多分これは、池澤夏樹『旅をした人』を読む時の知らせ。


