・8・
@miki294
2025年8月29日

文庫版 陰摩羅鬼の瑕
京極夏彦
読み終わった
小さい頃、地元のあちこちに置かれた羆の剥製が恐ろしかったことを思い出しながら、再読。
面白かった。
この作品は目眩しがあることそのものを隠そうとはしていない。むしろ、あの手この手で違和感を抱かせ、瑕を見つけさせようとさえしている。
しかし、その仕掛けに見当がついたとて、面白さが損なわれるわけではない。目眩しは何重にも仕掛けられている。
真相はこうに違いない、待てよ、ならばあれはどうなる、さてはこうか、いや、そうするとこれはどういうことだ、なぜそんな、まさか。
そうこうしている間に京極堂が来る。来てしまう。
そうして。
判っていたことだけれど、通勤中に読むには厚かった。


