
@nk
@nk_250828-
2025年7月29日

断片的なものの社会学
岸政彦
かつて読んだ
読了@nk
多くのエピソード、思考、葛藤あるいは逡巡。
── 私たちができるのは、社会に祈ることまでだ。私たちには、社会を信じることはできない。それはあまりにも暴力や過ちに満ちている──(p214)
とうてい分析などできない断片の集まりこそが人生であり、その断片には何の意味もないと断言されているのだけれど、
── 私たちの無意味な人生が、自分にはまったく知りえないどこか遠い、高いところで、誰かにとって意味があるのかもしれない ──(p200)
とも書かれている。
“意味”とは、“価値”とは一体何なのだろう…と考えさせられながら、読み進めるたびになぜか古い記憶が呼び起こされたりも。
ずっと読みたかった1冊は予想を遥かにこえた重厚さで、何度も何度も心を貫いてきた。


