
ニック
@moranis
2025年8月29日

翻訳する私
ジュンパ・ラヒリ,
小川高義
読み終わった
イタリアに移住した英語作家ジュンパ・ラヒリが、英→伊語、伊→英語など翻訳を通して得た経験と思考を書いたエッセイ集。
不正確な僕の引用だが、翻訳とは、変身であり、新しい自己の発見、拡張である。という事が繰り返し書かれていた。
翻訳をアマチュア的にやってる自分に励ましと勇気を貰った気がした。ラヒリ、ありがとう。やっていこう。いつかトルコ語を勉強して、Oguz Atayの前衛小説を翻訳したいという遥かな夢が僕に出来た笑。
最後のエッセイが感動的だった。
死の近づいたラヒリの母が、花を指さして、「その花に宿ることにするーー」と言う場面。ラヒリは自分の血中を解毒するように流れているオウィディウスの詩の力を感じる。エッセイを書いてる今、亡くなった母を大地の植物たちすべてに翻訳する事ができるのだ。
他には、ラヒリが言及していたグラムシ、ドメニコ・スタルノーネ、オウィディウス『変身物語』(僕は今までアプレイウス『黄金のろば』と混同してた)を読んでみたいと思った。





