
卯月
@uzuki_books
2023年2月21日

悪の教典 上
貴志祐介
買った
かつて読んだ
感想
この作品に「倫理」は存在しません。
主人公・蓮実は自分にとっての邪魔者を次々と排除していくサイコパスです。しかし、今まで周囲からの信頼を積み上げてきているため、全く疑われません。そして、自分に都合がよくなるように立ち回るのがとても上手いです。自分のしたことで他人がどうなろうと全く気になりません。だって、共感性がないんですから。
読んでいるうちに、蓮実の所業に対して何も感じなくなっていったことが一番怖かったです。この世で一番怖いのは幽霊でも妖怪でもなく、サイコパスなのではないでしょうか。

