おぐゆう "空気が読めない大学教員と自己..." 2025年8月17日

空気が読めない大学教員と自己嫌悪のYouTuberはみずからのコミュニケーション困難にどう向きあってきたか チームワークが苦手な人へ
インタビューやオープンダイアログなど対話の方法を、著者のお二人とトークイベント会場の方が一緒に考えるやりとりがとても鮮やかで新鮮でした。 特に印象的だったのが「リフレクティング」という手法。 打ち明けられた悩みについて、本人が席を外した上で会場の人達が一緒に話し合う。本人は近くでそれを見学し、一定時間でまた輪の中に戻って、みんなからの質問に答えたり、追加で心にわき上がってきた事を話す。再びまた本人が席を外して、みんなが話し合う。それを繰り返す。 日常生活で誰かが自分のことを話しているのを客観的に見ることなんて無いし、ましてや皆が真剣に話し合っているなんて、単純に感動すら覚えそう。実際に本の中でも、自分の悩みについて話しただいさんが、一歩、元気になっていく様子が見て取れる。 発達障害の症状を持つ横道さんが、これらの方法を「教える」ではなく、当事者として「実践する」という姿勢を崩さずにいるところにも惹かれた。話の途中でちょこちょこ、 〝ここで一旦私の話は止めます〟 〝ちょっとしゃべりすぎたかなと思っています〟 という一呼吸が入るのも、その意識があるからこそなんだろうなと思う。 コミュニケーションって自然と身につくものではないのかも、と思えるだけでもなんだか安心するし、悩んだらこういう方法があることや、話せる場を探してみることも大切。日常生活や仕事でも活かせるヒントがたくさんありました。
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