

おぐゆう
@yu_spica2255
本屋をしたり会社員をしたり何かを書いたりしています。
- 2026年5月24日
1984ジョージ・オーウェル,田内志文読み終わった過去のようで、未来のようで。 いや、現在なのかもしれないと不穏に揺さぶられるディストピア小説。 管理も監視も当たり前の世界に生きるウィンストン・スミス。 体制に疑念を持ち、行動を起こそうとすればするほど、判断を見誤るようになっていく。 人間らしい歓びを優先したが故に判断力が鈍ってしまったのか、それとも単に思慮が足りず自ら蟻地獄にはまっていってしまったのか…… ウィンストンの恋人であるジュリアの存在が、私にはなんだか光って見えました。 世の中へ疑問を持ち、自分の範疇で出来る限りの抵抗を示しながら、強かに靭やかに生きるジュリア。 自白と裏切りについての話になったときにジュリアが言った 「喋らせることはできても、本気でそう信じさせたりはできないの。人の中にまで入り込んだりは、あいつらだってできやしないわ」 という言葉は、ウィンストンにとって最後の砦だったように思います。 「精神の自由」はどうやって守ることができるのだろうか。ふと『夜と霧』を思い出したりもしました。 もと司書目線でいえば、本や新聞、文書についての記述が多いことにも興味がわきました。 歴史も、さっきまで起きていた事実も、支配層にとって都合のよいように書き換えられていく中で、ウィンストンの「日記」という行動はもしかしたら最強の抵抗なのでは?(な〜んて思ったけど、あれも多分罠だったのよね) それにしても、そんなことが現実世界で起きていたら非常に恐ろしいこと。これは過去?未来?それとも現在? 訂正が加えられた本は、元の版が書店に並ぶことは殆どないけれど、図書館には残されている。アーカイブとしての使命がそこにはあるのだよなと、改めて思ったり。(もちろんスペース上の問題もあるし、全ての図書館が全ての書籍を保存しておくことは不可能であることを経験を持って分かっているけれど) ちなみに私が読んだ角川文庫の田内志文さん訳(2021年)は、「hate」を「ヘイト」と訳している。もっと前のハヤカワepi文庫(2009年)は「増悪」と訳していた。この差についても何だか考えさせられてしまいます。言葉がそのまま通じるほどの世相の変化よ。 「知る」ことは大事で、必要なのは「考える」こと。インターネットの普及により私たちの生きる社会は「知る」に溢れていて、時に溺れてしまう。 「知る」ことに飢えていたウィンストンは、得られた少ない情報を裏付けも確かめないままに信頼しすぎている節があったけれど、では果たして、多くを「知る」ことのできる現実社会を生きる私はどうか?と自問しながらページを閉じたのでした。 - 2026年5月20日
ゆるふわ天上人と地底人ヒオカ読み終わった@ 有隣堂 アトレ恵比寿店ヒオカさんがご自身の経験を通して感じてきたことだけでなく、政治家たちの権力争いの考察や、対談、児童養護施設を取材した内容など盛りだくさん。 格差はどの角度で捉えるかによって、天も地も一瞬でひっくり返るものなのかもしれません。 ヒオカさんの多角的な着眼点は、格差の境い目を渡り歩くことで育まれたものであると同時に、 「〇〇格差」とネーミングするだけで分かった気にさせてしまう社会において、考えることを投げ出さずに磨き続けてきたからこそだと思う。 格差だけが理由じゃないのよ。 とても、よいご本でした。 (個人的にはこれが手に取りやすい文庫であることも素晴らしいなと思いました) - 2026年5月18日
ぼくのお父さん矢部太郎読み終わった - 2026年5月10日
カフネ阿部暁子読み終わった - 2026年4月16日
カフェーの帰り道嶋津輝読み終わった - 2026年4月11日
ケアと編集白石正明読み終わった - 2026年4月9日
私と街たち(ほぼ自伝)吉本ばなな読み終わった - 2026年4月4日
きれいになりたい気がしてきたジェーン・スー読み終わった - 2026年4月2日
19番目のカルテ 徳重晃の問診 (1) (ゼノンコミックス)富士屋カツヒト,川下剛史読み終わった - 2026年3月29日
ほんとうのことを書く練習土門蘭読み終わった@ twililight トワイライライト3月のはじめに、三軒茶屋のtwililightさんで出版記念イベントに参加してから、ずっと頭の片隅にこの本の存在がある1ヶ月でした。 どう言葉で表現したらいいのか悩むことがある。 しっくりくる言葉が出てこず、スラスラ話す人がうらやましい。 最近は、とりあえず言ってみる、書いてみる、言葉にしてみることを繰り返すことで、だんだん自分にしっくりくる言葉に近づいていける実感があった。 だから土門さんがこの本で「自分に問い続け、自分に答え続けること。その連動が『書く』になる」と書かれているのを読んで、少し安堵した。 しかしそれと同時に、「とりあえず言葉にする」ことで、停止してしまったこともあるのではないか、とも感じた。 書く機会が増えるほど、無意識に書いてしまう言葉がある。 でもそれは、今の「ほんとう」? それをちゃんと、書いて書いて書いていけたらいいな。 - 2026年3月29日
ハンチバック市川沙央読み終わった - 2026年3月29日
今日も、ちゃ舞台の上でおどる坂口涼太郎読み終わった - 2026年3月23日
- 2026年3月23日
いなくなくならなくならないで向坂くじら読み終わった - 2026年3月21日
ようやくカレッジに行きまして光浦靖子読み終わった - 2026年3月20日
構造化思考のレッスン荒木博行読み終わった - 2026年3月15日
格差の“格”ってなんですか?勅使川原真衣読み終わった - 2026年3月15日
映画は予告編の後に始まる(下)藤原嗚呼子読み終わった - 2026年3月15日
映画は予告編の後に始まる(上)藤原嗚呼子読み終わった - 2026年3月7日
目的への抵抗國分功一郎読み終わった
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