
rina
@r_1_n
2025年8月28日

私とは何かーー「個人」から「分人」へ
平野啓一郎
読み終わった
『世界99』の中で、主人公の空子が自分の中に新しい人格を作り上げることを分裂と言っているのをみて、この本を積んでいることを思い出したので寄り道。結果、とても面白く、学生の頃に読みたかったと思った。
小学生の頃から自分とはなんぞやということを考えているような子どもだった。友達と親の前で態度が違う自分、友達は友達でも優先度が高い順から微妙に態度を変える自分、昨日と今日で態度が違う自分…いろんな自分を使い分ける中で、どれが本当の自分なのか、あるいは全部偽物の自分なのかと考えては眠れなくなったりしていた。
あのときの答えがこの本の中に詰まっていたとは。そもそも自分に本当も偽も嘘もなくて、どれもが自分てことでよかったんだと思うと、自分は多重人格なんじゃないか、最悪な性格なんじゃないかと悩んでいたあの頃の私が救われたし、これからの自分を観察するヒントになる本だった。
対人関係に悩んでいたり、自分探しの旅で迷子になってる人に読んでほしいし、息子が思春期に入ったら手渡したいと思う。









