もぐもぐ羊 "人形のアルファベット" 2025年8月31日

人形のアルファベット
人形のアルファベット
カミラ・グルドーヴァ,
上田麻由子
読み終わってしまった!良い読後感! 全体的に不気味な印象で湿っぽくて暗い。 人ではない者が出てくるのもよい。 人魚、蝋燭受け、蜘蛛、そしてミシン。 ミシンは複数の話に出てきて、道具だったり意思を持った者だったりさまざまだが、「ほどく」では女性が自分のほどき方に気づいて体をほどいたらミシンになって、街中の女性が体をほどいてミシンになっていたのがよかった。 ミシンは女の道具でありミシンを使うお針子は薄給で酷使される仕事、家計のために女ができる仕事はミシンで服を縫うこと、などなどミシンが女性の抑圧の象徴としてたくさん登場するし本の表紙も不気味なミシンの絵(すごく好き) この一冊を通して著者のことがすごく好きになってしまったので次回作が日本で翻訳・出版されるよう祈ってる。
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