人形のアルファベット

52件の記録
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年8月31日読み終わった読み終わってしまった!良い読後感! 全体的に不気味な印象で湿っぽくて暗い。 人ではない者が出てくるのもよい。 人魚、蝋燭受け、蜘蛛、そしてミシン。 ミシンは複数の話に出てきて、道具だったり意思を持った者だったりさまざまだが、「ほどく」では女性が自分のほどき方に気づいて体をほどいたらミシンになって、街中の女性が体をほどいてミシンになっていたのがよかった。 ミシンは女の道具でありミシンを使うお針子は薄給で酷使される仕事、家計のために女ができる仕事はミシンで服を縫うこと、などなどミシンが女性の抑圧の象徴としてたくさん登場するし本の表紙も不気味なミシンの絵(すごく好き) この一冊を通して著者のことがすごく好きになってしまったので次回作が日本で翻訳・出版されるよう祈ってる。
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年8月30日まだ読んでる残り3話になってしまった。さみしい。 出てくる人にまともな人はほとんどいないのだけど「まともな人」とは何だろうね?という気持ちになるし偏見や差別は「まともな人」が発生させてるのかもしれないな、などと思った。
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年8月28日読み始めたすごく好み!大好き! シャーリイ・ジャクスン賞を受賞したとのことで気になってた本。 短編集で一番最初の「ほどく」からとても良くて、読みすぎてしまいそうな予感がしてる。 今日はシャーリイ・ジャクスン賞を受賞した短編「ワクシー」まで読んだ。好き。 グロテスクな表現があるものの、読み手としてはそんなにグロテスクに感じない。 物語で彼女あるいは彼女たちが置かれている状況の方がグロテスクだからかもしれない。
- いしくら@koji_ishikura2025年6月2日読み終わったMONKEYで柴田元幸さんが翻訳されていた『アガタの機械』が素晴らしかったので、楽しみにしていた短篇集。予想以上に異様な世界観の短篇が多いが、どれも良かった。とにかく似たようなモチーフを繰り返し登場させる。作品内の世界はとても現代とは思えないが、きちっと現代の作家らしい新鮮さがあった。幻想文学の未来を感じた。
- mikechatoran@mikechatoran2025年5月31日読み終わった海外文学不思議な読み応えの短編集だった。ミシンなどの「もの」たちが命を宿して展開する世界は生々しくグロテスクで、どこかユーモラスでもあり、現実のパロディのようでもあって、まるでヤン・シュヴァンクマイエルのパペットアニメを見ているかのようだった。貧しさと労働の組み合わせが繰り返されるが、それも東欧(両親が東欧系だから?)のようでもあり、SFのようでもある。印象に残ったのは冒頭の「ほどく」「ワクシー」「人形のアルファベット」。人形のアルファベットはなぜ11文字なのだろう
- 鳥澤光@hikari4132025年5月15日読む本読んだ本2025最初の「ほどく」という掌篇で、チャールズ・テイラーが提唱した、というより小川公代の本で知った「多孔的な自己」を思い出し、ケアの所在や在り方はこんな形でも書かれうるなぁと思う。集合体が怖いので多孔のイメージはとても怖いが、それはそれ。