
JUMPEI AMANO
@Amanong2
2025年9月1日

インターセクショナリティで語る植民地支配と侵略戦争
ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員会
まだ読んでる
お風呂読書
@ 自宅
第2章は洪昌極さんの小論「日韓の歴史をたどる 土地の収奪」。小論ゆえ入門に最適。知っておくべき歴史をコンパクトに知ることできる。第2次日韓協約、「韓国併合」と土地調査事業、日本帝国主義の武力を背景とする「武断政治」、国策事業「産米増殖計画」。要は土地と米の収奪。偶々ではあるけど9月1日に読むに相応しい内容だった。
〈朝鮮人が故郷を追われて日本や満州へと離散していった背景には、植民地朝鮮の以上のような悲惨な状況が存在していました。当時の日本での社会調査によれば、在日朝鮮人の渡航理由は、「農業不振」や「生活難」が大半を占めていました。/「韓国併合」前年に800人たらずだった在日朝鮮人人口は、「産米増殖計画」が実施されている1930年には30万人超えています。厳しい渡航管理体制の中、渡航した朝鮮人たちが仕事にありつけた場合でも、日本人労働者の半分以下の賃金(民族差別賃金)によって雇われていたのです。〉(83頁)
第3章も短めの寄稿。朴金優綺さん「裴奉奇さんを記憶する——朝鮮半島の分断を超えて」、初出は韓国・日本軍「慰安婦」問題研究所のウェブマガジン「キョル」2022年6月。これもまた、私(たち)が記憶しなければいけないこと。
〈「友軍が負けて悔しいさぁ」と言わせるほどに裴さんを「皇民臣民」化しようとした日本帝国主義の暴力、「戦後がもっとつらかった」と語らせ、故郷に「行きたいけど、行けないさぁ」と涙させた東アジアの冷戦と朝鮮半島の分断。「戦後」にも米軍基地が存続し続ける沖縄への構造的差別と暴力。しかしこの構造的暴力に抗うように、金さん夫妻との出会いと交流を通じて自らの被害を客観的に認識し、世界に向けて初めて告発し、「謝ってほしいさ」「統一したときに帰るんだ」と、裕仁の謝罪と朝鮮半島の統一を希求するに至った裴さん。〉(90-91頁)


