
@nk
@nk_250828-
2025年2月1日

すべての、白いものたちの
ハン・ガン,
斎藤真理子
かつて読んだ
読了@nk
これまで読んだものとは異質すぎて、手探りでページを進めた。それでいてなぜか、未知へと踏み入れるときの摩擦が全くない。
「私」と「彼女」の交差が綴られる詩的な表現に包まれて、読んでいると幼いころに訪れた祖父母の家などの古い記憶が幾つも蘇ってきた。
九州の田舎、夏祭の夜の船出であり、戦火の跡を残すあの道とか。
あとがき「作家の言葉」で明かされる執筆前後の出来事、 訳者 斎藤真理子の補足、平野啓一郎の解説にも読む手が震える。
大好きな伍々慧というギター弾きがいて、ずっと彼のアルバムを聴きながら読んだ。
韓国文学の初読了は、ノーベル文学賞作家の奇蹟の1冊にて。


