
まにまに
@-bookmark450
2025年9月2日

モイラ
ジュリアン・グリーン,
石井洋二郎
読み終わった
かつて読んだ
潔癖は狂気
一寸の汚れも許さず
限りなく狂気に歩み寄る
そこに中庸はなく
傷つけられた痛みを
怒りに変えることで
望んで敵を作ることで
自身の知らない欲望の
アリバイになることさえある
理屈にならない友愛や
理解を超えた情欲が
運命の赤毛を証左するように突きつける時、
たゆたう違う自分自身の姿が
まっさらな信仰を揺るがす
即時、
決壊した信心は
いびつな半円を描いて
はじめて理性とのバランスを保つのだろう
まっしろの反対 灰色
灰色の反対 灰色
適度な穢れに
自分を
人を
知り尽くす動線がうごめいている





