
@nk
@nk_250828-
2025年1月30日

砂の女(新潮文庫)
安部公房
かつて読んだ
読了@nk
行方不明となった男の、砂と女にまつわる物語。
自由とは何なのかを改めて考えさせられた。外にあるようで内にこそあるのかもしれない、と。
ひたすら砂という色味わずかな世界のなかで、膨大で多彩な比喩に目を見張るばかり。これが安部公房なのか。
─ 罰がなければ、逃げるたのしみもない ─
最後の境地を見届けてこの冒頭の1文に立ち戻ったとき、ずっとジャリジャリとしていた読み心地に、かの装置で得た水のように透明な輝きが差し込んだ。



