砂の女(新潮文庫)

24件の記録
- まりも@marimomo2025年7月26日読み終わった本@ Stavros Niarchos Foundation Library (SNFL)乾燥した砂漠のカラカラした空気、口に入った砂の不快感、喉の渇きなど描写が生々しくて読んでる方も閉じ込められたかのような不快感。 (ほめてる) 何となく難しそうって思ってたけど、スリリングな展開に引き込まれてずっと飽きさせない。おもしろかった!
- たま子@tama_co_co2025年7月6日読み終わった暑い。まとわりつく砂と熱気と乾燥。心までカサカサ干上がって、だけど時に艶かしく。緊張で手に汗握り心臓をバクバクさせ、希望と落胆を繰り返してもうくたくた。人生というものの、相も変わらぬ労働と反復の日々への絶望と孤独と…ささやかな充足。
- -ゞ-@bunkobonsuki2025年7月5日文学者の中で最初にワープロを使ったとされるほど、テクノロジーに関心を寄せていた作家、安部公房。「砂の女」は、彼の代表作である。 本作で安部公房は表現に対する貪欲な姿勢を見せる。物語の最後には「主人公はいまだに見つかっていない」という事実を、公的文書の体裁を用いて表現している。たった二枚の文書だけで、作品そのものの印象を際立つものにした。 安部公房は多彩な比喩が世界的作家の所以とされるが、その根幹には、文章にとどまらない表現自体に対する造形の深さがある。