巻貝雫 "失われたものたちの本" 1900年1月1日

巻貝雫
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@makigaitown
1900年1月1日
失われたものたちの本
失われたものたちの本
ジョン・コナリー,
田内志文
君たちはどう生きるかを映画館で観た日の帰りに本屋に寄って、帯の宮崎駿さんの推薦文に目が留まって、何となく買っていた本ですが、 今年の夏にふと思い出し初めて読了しました。 じっくり噛み締めたい一冊でした……! 大人こそ楽しめるというか、ぞわぞわするファンタジーなんじゃないかなあ。 結構ダークだし、失われたものは決して戻ってこないのだという死とか純朴さの喪失とか罪とか、そういうものは誤魔化しが聞かない現実としてあって、善きものは救われる、という展開ではないのに、 確かに「現実じゃないけどリアル」という良質なファンタジーでした。 母親の声を追って不思議な空間に迷い込む感じとか、ちょっと君たちはどう生きるかを思わせる展開もあって、勝手に不思議な既視感を覚えるところがあったのも、宮崎駿さんはここに影響を受けたのか……?なんて妄想を膨らますことができて楽しかったです。
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