
Tomo
@quiet_andcalm
2025年9月3日

海のふた
よしもとばなな
読み終わった
先日行った水族館の余韻か海を感じる本が読みたくなったので。
よしもとばななさん、じつは読むのははじめてだったのだけど、とても好みだった。じぶんの手のとどく範囲の優しさを大切にしている感じ。ノスタルジーもやるせなさもしなやかに包んでくれる海のような小説。
「彼女といるときは、そういうことを思い出すために降りていこうと思った。低いところへ、ではなくて、そこから見ると物事のほんとうの姿が見える、その地点までということだ。」(p168)
彼女たちの世界に対するまなざしが美しくて、なんどもページを開きたくなる。版画家・名嘉睦稔さんの挿画もとてもいい。

