
碧衣
@aoi-honmimi
2025年9月4日

骨灰
冲方丁
読み終わった
再開発中の渋谷駅の地下で施工ミスや火災、そして人骨が出るといったつぶやきを投稿する現場作業員と思しき人物のツイッターの真偽を確かめるため調査に乗り出した再開発事業に携わるシマオカ・グループ本社のIR部に所属する松永。
喉の渇きと肌のひりつきを感じる乾燥した地下には、うっすら積もる白い粉塵と骨が焼けるような臭気が漂う。そんな中、辿り着いたある場所で松永は奇妙な光景を目撃する。その日から松永の身の回りで起きる奇妙な出来事はやがて、彼と彼の家族を追い詰めていく。
松永が祟りに侵食されていく姿は『シャイニング』の父親のようでただただ不気味だった(その辺は意識したのかな)し、最終的な祟りの鎮め方にはそうなるかと思いつつも軽く衝撃を受けた。今いる自分の足元の下にいるかもしれない“もの”の事を考えるとなんとも言えない気持ちになる。

