こまち "白銀の墟 玄の月 第三巻 十..." 2025年9月4日

こまち
@komachi0319
2025年9月4日
白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記
9/3読了。 ようやく事態が動く3巻は読むスピードもグッと上がりました。あの停滞した重苦しい2巻があっての3巻なのは再読して理解(したけど、やっぱりあの巻は辛い)。 何と言っても泰麒が強く強かで、でもその内側に高里要や幼い泰麒も内包していて、読んでいて感情が動かされました。一番はやっぱり二度目の六寝侵入時の「……先生」。この一言で、広瀬の存在がどれだけ支えだったのか伝わってきます。蓬莱での多大な犠牲を背負って、それを無駄にせず成すべきことをやり遂げようと奮闘。 そして、そんな泰麒を疑う項梁。私も初読時は迫真の演技に同じことを思ったのでわかる。項梁は最初泰麒に会った時は畏れ多いと言っていたのに、正頼のところに行くシーンで「甘い、躊躇うな」と言っていて、麒麟にこんな苛烈なことを言っちゃうのはやっぱり戴の人だなぁ、と。 戴の人と言えば、李斎が強過ぎて慶にいた頃とは別人の軍人ムーブがすごい。基本的に李斎チームは皆強いけど、これも戴だからなのかなぁ。そもそも昇山して喧嘩して、女仙に「戴の人間は血の気が多い」と言われるくらいだし(恭の昇山はそれと比べたらまったりしていると思う)。 そんな戴の王に相応しい驍宗様、いくら宝重があるとはいえ強過ぎる。そして超ポジティブ。騶虞を見つけて「ー天が最後の奇跡を施してくれた。」と思えるのは多分驍宗様くらいでしょー。ここで黄海の経験が生きるのか。 これに対し、この巻で阿選の内心も明かされるのですが、理解できてしまうところが既に王足り得ない一般の人の器だという感想です(初読時と同じ)。阿選も麾下も皆湿度高い。そして、そんな阿選が驍宗様を飼おうと思っていたという事実につい笑ってしまった。絶対無理でしょ。 これで残り1冊になってしまうので、大事に続きを読みたいと思います。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved