
もん
@_mom_n
2025年9月4日

トラジェクトリー
グレゴリー・ケズナジャット
読み終わった
心に残る一節
@ 自宅
大好きな作家が"芥川賞はグレゴリーさんに獲ってほしかった"と言っていたのを聞いて読んだ。
外国で生まれ育った人が主人公の国内小説というのは新鮮で、淡々とした文章の中にある寄る辺なさにぐっとくる。書評を読んで理解を深めたい。
p.120
チャーリーは辺りの装飾を見回した。文化祭のデコレーションを思わせるちゃちな桜の木、観光ガイドの表紙のような浮世絵。日本らしいといえば日本らしい。だが実在する日本よりも、誰かが夢で見た日本を、目覚めた後で辛うじて残っていた記憶を辿りながら再現しようとしたみたいだった。

