
うら
@11
2025年9月5日

ナイルに死す〔新訳版〕
アガサ・クリスティー,
黒原敏行
読み終わった
クリスティー作品の中では、わりと真犯人に辿り着きやすいかもしれない。
中近東地域の異国情緒は本書も健在。場所を移しながら物語が展開するので一緒に旅行しているような気分になる。
なんてことない人物描写の数々は、読み進めるうちに大事な伏線であったことに気づく。それが楽しい。再度読み直すとまた違った気づきがありそう。
犯罪者側の事情を汲んで罪を有耶無耶にしたり、他人の自殺を止めなかったりと、名探偵コナンに親しんできた私からすれば「良いの!?」と思ってしまう言動が本書に限らずポアロにはあるが、
そもそも人生一度きり、他人の生き様にどこまで首を突っ込むのが正しいのか?と考えさせられた……(?)
