
白玉庵
@shfttg
2025年9月5日

集まる場所が必要だ
エリック・クリネンバーグ,
藤原朝子
読み終わった
なんとなくタイトルから、サードプレイス的な小さなコミュニティの話かと思っていたら、スケールの大きな社会インフラとコミュニティの話だった。
原著が2018年で、トランプ第一次政権の只中。その時点ですでにアメリカの公共サービス、インフラの縮小が始まっていて、GAFAは申し訳程度のローカルコミュニティサポートをしているが、「薄っぺらい」と断じている。今の彼らの姿を見ると、全くもってその通りと思う。
ソルニットの『災害ユートピア』はさすがに古過ぎて(2009年)、その後の東日本大震災、パンデミックなどを経た身にはそのコミュニティ論は楽天的過ぎると感じられたが、本書は2025年の今現在と地続きのリアリティがある。
人種差別がプールで顕在化すること、近年の気候変動に対する対策、インフラの再建など、最近よく目にするあれこれがトピックになっている。日本はアメリカの5年遅れくらいなのだろうか。
軽い気持ちで読み始めたのが、かなりがっつりした社会論だった。






