
本屋lighthouse
@books-lighthouse
2025年9月6日

読書日記
刊行予定
ほぼほぼ作業を終えて、残るは印刷所とのやりとりのみとなる。しかしここからがいちばん怖い。イメージどおりに印刷されるのか。そして印刷代はいくらになるのか。怖すぎるので宣伝をする。1年前の今日の記述を、本文より一部引用。
2024.9.6(14-p.160)
ヒロアカを読みはじめたらおもしろくって時間を忘れ、最新刊まで読んでしまって日付は変わっていた。かっちゃんは犯してきた罪も言語化できなかった感情もすべてを飲みこんで、最強の爆豪勝己だった。かっちゃんの「救けて勝つ」はおおきく成長し、勝利への渇望がおおきくなったぶん救いの手も差しのべられるまなこをしていた。
読んでいるうちにむかし見てきたアメコミ映画やスターウォーズを思いだして、自分にとっては続三部作だけが映画館で楽しめたスターウォーズだったことや、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』と『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』が同日に公開されて、当時高校生だったわたしが初日の帰り道に見られるのは一本が限界だったから、迷いに迷ってスターウォーズのほうを見て帰ってきた記憶が自然と掘りおこされていた。『スカイウォーカーの夜明け』には納得がいかなかったけれどもおもしろいことにはおもしろかった。けれどもその納得のいかなさはうずうずと燻りつづけ、いつしか当時すでに好きだった死柄木にそのうずうずを祈りとして向けるようになっていた。すくなからずカイロ・レンの生の書き換えを担わされていた死柄木の顔に、カイロ・レンの面影を見るのをけっきょくいまだにやめられないでいる。死柄木がどれだけ強くなって人間のかたちでなくなっていたとしても、志村転弧から死柄木にさせられたかれは、ベン・ソロからカイロ・レンになったかれの生きた時間をまとっているようだった。カイロ・レンにレイがいたように、死柄木にはデクくんがいる、かれらの記憶の世界を祈るように読んでいて、やっぱり死柄木のことは死柄木そのものとしても好きだと思う。転弧くんが平和に暮らせる社会であってほしかったけれども、転弧くんではいられなくなった死柄木だからこそわたしはかれに惹かれた。カイロ・レンのときも同じような感情を抱えていた。(p.479-480)









