
Miyoshi
@miyoshi
2025年9月1日

推し、燃ゆ
宇佐見りん
読み終わった
再読
最近触れた本や映画に発達障害を持つ人が続けて出てきたので(『夜明け前に誰かが』『黄色い家』『あんのこと』)、そういう人たちが「私たちもここにいる」と静かに手を挙げているように感じた。
この小説で書かれている推しとは、恋愛的な「すべてを自分の手に入れたい、振り向かせたい」欲求ではなく、「はまってしまったので仕方がない、全力を捧げるしか選択肢がない」という愛で、余裕のなさでは前者とは比較にならないように思う。
「できない」こと、「どうしようもない」ことへの閉塞感、無力感、でもそこに「普通にできてる」ことへの憧れみたいなものは一切なくて、これがこの主人公に見えている景色なんだということが伝わってきた。




