
くりこ
@kurikomone
2025年9月7日

能力主義をケアでほぐす
竹端寛
読み終わった
竹端先生の本やっぱり面白い。私たちに染みついた能力主義を解体することを軸にしたエッセイ集。
特に、「豊かなチームで生きていく」での、天畠大輔さんの話が印象に残った。
私は、天畠さんが通訳者を介して話しているのを見て、「これって、天畠さんだけじゃなくて、通訳者の意見も入ってない?(この本で言うところの「水増し」)」とモヤモヤした気持ちを持っていた。天畠さんの書く論文もしかり。
しかし、著者も博士論文を書いたときに、指導教員からアドバイスを受けいかに「水増し」していたかを指摘して、「本質的には、健常者も水増しの利益を受けている」と書く。
確かに熊谷慎一郎氏の言うように「自立した人間は依存先が多い」わけで、健常者で何不自由なく暮らしている人ほど水増しの恩恵を受けているはずなのに、天畠さんは可視化されているので、そこが問題となってしまう…
一人でできて当たり前という能力主義的個人主義を私も内面化してたなと反省。


