
さおり
@prn990908
2025年9月7日

ババヤガの夜
王谷晶
読み終わった
オーソドックスなのにあの一文を読んだ時に「やられた〜!」となりそしてそれがとても気持ちよかった.新道依子、スリルジャンキーという言葉がとても良く似合う、「死ぬのは怖くない。嬲り殺される前に、刺し違えて死にたい。」という一文がすごくこの人のことを濃密に表していると思った.尚子さんとの間にあるものに多分愛や絆というものを当てはめるのはきっと違っていて、それは2人のあいだでしか成立しない「なにか」でそれこそきっと替えがきかないもので「誰かの何かとして生きるのは、無理だ」という言葉の象徴みたいなものだと思った.ラストシーンは悲しくてそれでもどこか美しくてでも決定的な描写がないということに縋ろうとしている自分がいます.


