
tomo015123
@asayou
2025年9月7日

抹殺ゴスゴッズ
飛鳥部勝則
読み終わった
なんだかすごいものを読んだぞ。
悪魔を生んだ神ゴスゴッズ。その一員として令和に生まれた怪神コドクオ。主人公詩郎は街角で暴力団にリンチを受ける少女をさらに圧倒的な暴力で救助するコドクオを眼にする。その日から詩郎は圧倒的暴力、町で起こった謎の殺人に巻き込まれていく。
一方で詩郎の父は少年時代、平成に怪人蠱毒王を名乗る怪文書に端を発する殺人事件に巻き込まれる。
2つの事件が並行、交差し2つの時代に生まれた怪神と怪人、そして全てを飲み込む強大な力が空想と現実を飲み込んで行く。
ホラーかと思えばかなり正統派のミステリであり、まさかの青春物語でもある。特に登場人物は全員強烈で、詩郎にイカれた好意を振り撒く桜や罵倒を繰り返し「懺悔しなさい」と言い放つ無免許運転同級生のカナヨ、そして詩郎の趣味に理解を示し2人でゴスゴッズを作り上げだ親友木槍。長い小説ではあるがだれることなく結末までつき進むエネルギーが込められていた。


