
たご
@clan_1967
2025年9月9日

三月の招待状
角田光代
読み終わった
かつての大学の同級生5人の、大学生のままの気分で生きていたら、(本人たちとしては至極真面目に)、気がつけば30代半ばのいい大人になっていて、気がついたからには今が変わるべきときなのか、でもどこを?どうやって?という話。
離婚パーティーとか失踪とかたぶらかされたとか、語られる日々はからっと滑稽で、それなのにときどき目の端に何か黒い影が過ぎるような、ふっとした怖さと切なさがある。
人は変われるなんて嘘っぱちで、いくら変わろうとあがいても、たどり着く先は結局は今の自分とほとんど変わらないのかもしれない。けれど、変わっても変わらなくても、とにかく人生は前には進むのだ。
