
ゆい奈
@tu1_book
2025年2月11日

パンドラの匣改版
太宰治
まだ読んでる
『正義と微笑』を読了。日記形式の小説。
晴れたり、曇ったり、日曜だからって何かいい事があるわけでないし、むしろ日曜の陰にかくれている月曜の意地わるい表情に怯えている、進の日記は、わたしの日常とちっともかわらなくて、おまけに「日記がおろそかになってしまった。なんの理由もない。ただ、書きたくなかったからである。いま突然、書いてみようと思い立ったから、書く。」とかなんとか言っちゃって、今のわたしともちっともかわらなかった。かわらないけど、彼の感性がうつくしくって、涙がでそうになる。ずるさを隠しきれない心のうち。大人になるたびに言葉は削がれ、日記の日付の間隔は広がっていく。どうでもいいことをこれでもかというくらいに考える、その時間があった、というか暇だったんだな。その暇がきっと人生にはとびきり大事なのだとあらためておもう。なにはともあれ、明るい太宰はいい。明るい太宰が好きだ。
「風は、夜になって、少しおさまった。けれども、雨戸をさかんに、ゆり動かしている。外は、とてもよい月夜なのに。風よ、どんなに荒く吹いてもいいけど、あの月と星だけは、吹き流さないでおくれ。」
頭が痛い。きょうの仕事も大変に疲れた。へとへと。寝る。










