ゆけまる "会話の0.2秒を言語学する" 2025年9月9日

会話の0.2秒を言語学する
めちゃよかったー!間違いないのはわかってたけどよかった。「学問」の本なので扱う内容には複雑なものもあるのに、必要なところに必要な例を置いてくれていたり、噛み砕いて説明してくれたりしたおかげでつまづくことなく読めた。「絶対に読者を置いていかない」的なこだわりを感じた。 会話版『プルーストとイカ』って感じがする。当たり前にやっているように見えるけど、実はすごいことなんですよ、当たり前じゃないんですよ、っていうのを教えてもらえる。(そして当たり前の内に潜む暴力性も) 言語学とか特にそう思うのだけど、当たり前にできていることを改めて考え直すような話って「ふーん」ってなってしまうこともあるような気がするのだけれど、著者本人が「おもしろい!」って思ったポイントを軸に話しているから、おのずと読んでいるこちらもおもしろく読めるのかなと思う。あと、結構「話がそれる」んだけど、そこにこそ妙味が詰まっているような気がした。あとがきにあった「いびつさ」の話も含めるとなんだかとても味わい深いなぁと思う。
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