
もちこ
@mochiko24724
2025年9月10日

恋とか愛とかやさしさなら
一穂ミチ
読み終わった
他人とは結局分かり合えないんだなあとしみじみ感じる作品だった。
人と分かり合えること、分かり合えないこと、
知った上で受け入れられること、受け入れられないこと。
その境界線は、「ここまではOK、ここからはNG」とパキッと決まっているものではない。
その人と自分との関係性(家族、友だち、ただの知り合い、見知らぬ人)や、
その人と自分が今後どうなりたいか、によっても変わってくるし、複雑だ。
主人公の新夏のように、うだうだ悩むよりも、
「わからないから、さようなら」と切り捨てられたら楽だろう。
でも、すぐに諦めてしまうのはさみしいと思う。
私は、新夏と同じく、「知って、わかりたい」という気持ちを諦めたくない。
だからこそ、私は本を読みたいんだ。
見も知らぬ世界や人間たちの感情を、どんどん知りたくなるのだ、と改めて思った。

