サブロー "名探偵のままでいて (宝島社..." 1900年1月1日

名探偵のままでいて (宝島社文庫)
著者のミステリに対する造詣の深さを、強く感じました。何よりそれぞれのキャラクターの持つ人間的魅力がこの本の魅力だと思います。 トリックの解説としては少々稚拙な面も感じました。ですが祖父の魅力がそれを許すような空気感を醸し出しています。認知症というスパイスと祖父の洞察力のミスマッチがバランスが良く、読者としては納得せざるを得ない空気に感じました。 一冊の本を通しての大謎と、各短編の小謎の一貫性にも好印象。祖父という新探偵が今後何冊読めるのか今から楽しみです。 読後のスッキリ感は高いので、快適感を感じたい方におすすめです。
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