
ぱち
@suwa_deer
2025年9月11日

グッナイ・ナタリー・クローバー
須藤アンナ
読み終わった
夏休みに町の外の世界からやって来た女の子に出会って友達になることをきっかけに家族や閉じた世界の呪縛から逃れようとする女の子の物語。
家族や町の価値観を内面化しているあまり、自分を変えたいと思っていてもなかなか変えられないもどかしさ。その心理描写がとても上手く描かれていると思う。
少しずつ少しずつ変わっていきある決意につながるのだけれども、主人公の心は確かに変わっていても閉じた世界はそのまま佇んでいて、現実的な問題が確かにありながらも物語として希望を描いてるところに作者の誠実さが窺える。
この作品がデビュー作ということなのでこの先どのような物語を書いていくのかとても楽しみ。




