グッナイ・ナタリー・クローバー

20件の記録
- 藤野ふじの@fujiponsai2025年5月18日灰色の街の灰色の大人たちは鮮やかな色好まない。塗り絵の雲に夕焼け色をほどこすことは許されない。そんな街の中心にいるのはソフィアのパパ。 ソフィアの前に、唐突に現れたナタリーは鮮やかな黄色の服をまといソフィアの世界の色を変えていく。そんなナタリーにも秘密がある。 わたしはまだ壊れていないから。灰色の状態のまま過ごすソフィアの中には、たくさんの色があるけれど見ないように見られないよう生きている。そこには鮮やかな色だけでなく、目を背けたくなるような色もあるから。たった5週間の物語だけど人は時間を制御することなんてできなくて人の気持ちは数字のようには割り切れない。灰色の街の中で、色の名前を持つブラックさんは、たくさんの色をみて感じて諦めずに取り込んだから混色の黒を体現しているのだろうか。ラストに向けてソフィアが灰色を抜け出す決心をする瞬間が鮮やかで、よりそうエディの「利用すればいい」という優しい囁きも未来に向かう強さを感じる。
- 芋仁@imogine2025年4月11日また読みたい読書会読書会課題本ソフィアの言葉が詩のよう。心の琴線に触れる。どこまでもどこまでも切ない。私の何かを射抜かれる。言い当てられる。そんな風にひしひしと感じながら読んだ。素晴らしい作品。読めてよかった。須藤アンナさん、応援したい🌿
- みくら@mikura7272025年4月7日読み終わった読み終わってからネットで著者のインタビューを読んで、『少女革命ウテナ』の名前が挙げられていることに納得した。たしかにそう。この物語は、世界を、互いを革命する少女たちの物語。たとえ二人離れ離れになっても、彼女たちは進み続ける。この鬱屈とした村を出て、己の人生を進み続けるのだろう。切なくも輝かしい人間讃歌。そしてこの著者のこれからの作品もどんどん読んでみたいなと思えるデビュー作!次回作が楽しみです!!