
ぱち
@suwa_deer
鹿児島で古本屋とか読書会とかやってます。
- 2025年7月7日ハローサマー、グッドバイマイクル・コーニイ,山岸真読み始めた
- 2025年7月7日しろいろの街の、その骨の体温の村田沙耶香再読中
- 2025年7月7日水鏡推理 改訂完全版(1)松岡圭祐気になる
- 2025年7月6日君のクイズ小川哲読み終わったクイズを愛する人の肌感覚を丁寧に書いていると感じてとても惹き込まれて読み進めたものの、終盤はいささか期待値を高く見積ってしまったかなと思った。 が、しかし、文庫版で新たに収録された「僕のクイズ」を読み、クイズに終わりはないのだよなと思い、良い余韻に浸っている。
- 2025年7月2日いつか深い穴に落ちるまで山野辺太郎読み終わった面白く読んだ。 ある種の真面目さが取り柄で仕事しかない人の行末を描いた小説だとぼくは思うのだけれども、主人公がどういう人間なのかはいろんな解釈ができそう。 他の方の感想が聞きたくなる物語だった。
- 2025年6月27日内在的多様性批判久保明教読んでる
- 2025年6月10日
- 2025年6月1日神の子どもたちはみな踊る村上春樹読み終わった読書会課題本大きな被害のない小さな地震であっても揺れを体験すると心が騒めくというか一抹の不安が胸に棲みつく。 しばらく同じような揺れが続くのか、この後もっと大きな揺れが来るのかもしれない、いやそれとももうこれ以上は揺れないのか。 急に現実が不確定なものに変じたような気がしてくる。 この連作短編集は、そういった地震がもたらす不安や不穏さを一貫して描いていると思う。 生きていることは最終的に死が訪れることであり、眠ることには(悪)夢が付きまとう。影のような不穏さとともに生きていくこと。暗いといえば暗い。でもどことなく温かさを感じる1冊だった。 以下、自分の備忘録に収録作の簡単な感想を書き記す。 ・「UFOが釧路に降りる」 現実感を損なうような圧倒的な出来事に遭遇した時、人はどうなってしまいどこへ向かうのか、そして出来ることがあるとしたらそれは何なのか。 夫婦ともに被災地に知り合いはいないけれども、地震のテレビ報道を寝ずに見る妻とは対照的に、地震にもそして妻にもどこか他人事な主人公。 何も出来ないことと何もしない(する気がない)ことの間には圧倒的な差があるように思う。 何も与えてはくれず空気と暮らしているようだったという書き置きを残して妻は去る。 主人公は離婚を契機に成り行きで北海道を旅行する。 その成り行きと旅行の道中も不思議だらけなのだが、とにもかくにも主人公はある種の理不尽というか「暴力の瀬戸際」に立たされる。 それは妻が遭遇した圧倒的な出来事とは、全然違うものかもしれない。 でもそれが「始まり」なのだと示唆される。 明日どうなるかは分からないけれども、誰かとともに鈴を鳴らす意思はあった方がいいのではないかと思わされる。 鈴を鳴らす準備はできているはず。 あとは鳴らす意思があるかどうか。 そして一緒に鈴を鳴らす相手がいるのかどうか。 ・「アイロンのある風景」 先取りして書くなら「UFOが釧路に降りる」とは異なる仕方で「鈴を鳴らす」物語ではないかと受け取った。しかしこれはセックスのためではなく眠るための儀礼だ。 とはいっても眠りには(悪)夢が付きまとう。 抱えている問題がすっきり解決するわけではない。 でも生きていくのには何かを「身代わり」にしなくてはならない。 眠れない(「UFOが釧路に降りる」、「蜂蜜パイ」)よりは悪夢を見るにしても束の間の眠りを得たほうがいいかもしれない。 それは自分が「空っぽ」であることに苦しみつつ生きることとパラレルにつながっている。 そして「孤独である」ということで人はつながれるのだろうと思う。 孤独がなくなるわけでない。 でも同じ火を見ているような温かさがある物語。 ・「神の子どもたちはみな踊る」 収録作品のなかでは一番よく分からなかった。 (主人公の)お母さん自身というより、お母さんのある出来事にまつわる語りをどう解釈したらいいのかというところ。 真偽をはっきりさせることはあまり意味を持たないのかもしれず、お母さんがその心を守るためには確かに必要な物語なのだろうと思う。 主人公のこともよく分からないけれども、何だかんだ自分が特別でありたかったという話なのだろうか。 そういう意味では、お母さんと同じく、そのことによって精神的な柱のようなものを守りたかったのかなと想像する。 ・「タイランド」 一つ前の収録作「神の子どもたちはみな踊る」で被災地へ善意でボランティアをする人たちが登場するのに対して、自分に酷いことをした「あの男」が地震に巻き込まれていればいいのにと悪い心を抱える主人公。 直接殺してやろうとはしないのに、地震に巻き込まれていればいいのにと考えてしまう心理って、結構普通にありそうだなと思った。 「あの男」が誰なのか?という点は想像がつくし、主人公がどれだけ酷いことをされたのかも想像することはできるように物語が構成されている。 「あの男」が主人公に対して行ったこと、そして生まれるはずだった子どもたちにしたことを思えば、地震に巻き込まれるくらいのことが起こってもいいはずだと。 ただ、ひとつ気になったのは、主人公が離婚する際に元夫が主張したのが「主人公が子どもを欲しがらなかったこと」であること。 「子どもを欲しがらない」のは別に悪いことだと思わないけど、ここの心理はよく分からない。 説明がないので手掛かりが少ないが、これはどついうことなのかきちんと考えたいところではある。 また折を見て再読したい。 ・「かえるくん、東京を救う」 収録作のなかでは一番真っ当な主人公。 でも本当の主人公は動物たちなのかもしれない。 「UFOが釧路に降りる」では「熊」が(名前だけ)登場したけれども、この次の収録作「蜂蜜パイ」へのつなぎ的な作品にもなっていると思う。 気になった点は、夢と想像は別個の世界なのかというところ。 どう違うのかというとなかなか言語化が難しいが、この作品でそれを明確に分けている印象を持った。 見かけ以上に難しい作品ではあるので定期的に再読したい。かえるくんにもまた会いたいし。 ・「蜂蜜パイ」 結構好きな作品だった。 自分のことが分からないという点では「UFOが釧路に降りる」の主人公に近いと思ったけど、結果的に等身大の人間になるのは好感が持てる。 いわゆる三角関係の話ではあるけど、関係の持ち方は独特でその点も面白かった。 あと影の主人公といってもいいと思うけど、動物の物語的な取り入れ方も面白い。 「UFOが釧路に降りる」ではこちらの身を脅かす存在でしかなかった「熊」。 それが想像の世界に入ることによって擬人化し物語的な意味を与える存在になるのが印象深かった。 「地震男」の存在が不気味だけれども、それにある種の抵抗する試みとして「熊」が用いられているように思う。 それが何に対する抵抗なのかというのは上手く言えない。 「地震男」もまた「熊」と同じ想像の世界からやってきているのかもしれない。 でも夢より少しは干渉することができるのではないか。 細やかな望みを託した物語だと受け取った。
- 2025年5月18日モラルの話くぼたのぞみ,J・M・クッツェー借りてきた今日借りた本。 ポッドキャスト「翻訳文学試食会」で紹介されてた短編「ガラス張りの食肉処理場」が気になって。 今読み進めてる『世界99』が、僕たちの社会の中で密室や見えない場所で行われるのが自然だったことが剥き出しになる話でもあって、ここら辺の話にも関わるので読みたくなって貸出。
- 2025年5月12日
- 2025年5月12日世界99 上村田沙耶香読んでる読書会課題本
- 2025年5月12日紙の民サルバドール・プラセンシア,藤井光読んでる
- 2025年5月2日最初の恋、最後の儀式 (ハヤカワ・ノヴェルズ)イアン・マキューアン気になる
- 2025年5月2日贖罪イアン・マキューアン,小山太一気になる
- 2025年5月1日アリバイ・アイク: ラードナー傑作選 (新潮文庫)リング・ラードナー気になる
- 2025年4月21日
- 2025年4月21日神の子どもたちはみな踊る村上春樹読んでる読書会読書会課題本
- 2025年4月11日
- 2025年4月11日
- 2025年4月11日
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