青山 "神の悪手(新潮文庫)" 2025年9月11日

青山
@aoyama912
2025年9月11日
神の悪手(新潮文庫)
以前にアンソロジーで読んだ「弱い者」がどうしようもないやるせなさを感じて忘れられず、もう少しこの作者の小説を読みたいと思って購入。 対局中のヒリヒリとした緊張感や、悪手を指してしまったときの感情がとてもよく伝わってきて、心揺さぶられるような短編ばかりだった。 将棋は全く分からないが、全然問題なかった。 特に「ミイラ」が好き。 「弱い者」の短編では誰もあの子を救えなかったからこそ、「ミイラ」では少年を受け入れて寄り添ってくれる人がいてくれることに安堵した。 文庫版初版はカバー裏に「弱い者」のスピンオフSSが載っている。 少々ネタバレだが、あの子の大人になった姿に涙した。
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