
かえらずの本棚
@Nexus_vel
2025年9月12日

夏物語
川上未映子
また読みたい
心に残る一節
川上未映子を知ることとなった作品。なによりもまず地の文がすばらしい。これほど豊かな読書体験をしたのは生まれて初めて。
人の命について――生むということ、生まれるということ、そして生きるということと真摯に向き合い、その是非を問い、意味を見出そうともがく人々。
また同じく読者の数だけ存在するであろう答えを、この本はなにひとつとして置き去りにしない。生きづらさを抱えるすべての人が手に取るべき一冊。
「ただ、弱いだけなのかもしれないけれど」
「生まれてきたことを肯定したら、わたしはもう一日も、生きてはいけないから」





