本屋lighthouse "コンヴィヴィアリティのための..." 2025年2月12日

コンヴィヴィアリティのための道具
コンヴィヴィアリティのための道具
イヴァン・イリイチ,
Ivan Illich,
渡辺京二,
渡辺梨佐
自立共生的道具とは、それを用いる各人に、おのれの想像力の結果として環境をゆたかなものにする最大の機会を与える道具のことである。産業主義的な道具はそれを用いる人々に対してこういう可能性を拒み、道具の考案者たちに、彼ら以外の人々の目的や期待を決定することを許す。今日の大部分の道具は自立共生的な流儀で用いることはできない。p.59 イリイチがいまのSNSを見たらまさに産業主義的道具だと思っただろう。我々は各々自由にSNSを使って楽しんでいるように思っているが、実際にはSNS企業運営者の思惑やらなんやらの中で動き回っているにすぎず、ゆえに今日の社会はできあがっている。そんな気がする。SNSを使う際にわれわれが「こう使うべきだ」と思ってしまうやりかたから、意図的に逸れていくのがいいのかもしれない。それはおそらく考案者たちの目論見に乗せられるということであり、もちろんそれがよい結果を生み出すこともあるが、道具に無自覚なまま隷従してしまうことはもっとおそろしく、個人的には避けるべきだと考えている。アナキストだから。やっとたのしくなってきた。お客さんはぜんぜんこない。
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