fuyunowaqs "朝と夕" 2025年3月7日

fuyunowaqs
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@paajiiym
2025年3月7日
朝と夕
朝と夕
ヨン・フォッセ,
伊達朱実
人はいつでも、誰でも、第一部と第二部のあいだを生きている。作品全体から、長く厳しい冬と地続きの微細な春のかけらが随所に感じられた。船に乗ろうとするヨハネスにペーテルが手を貸して励ます場面は、万感胸に迫るものがある。静かで馴れ馴れしくて物悲しい。 この本はとりわけ装幀が見事で気に入っている。サラサラでざらざらのミニッツGA、タイトルや扉のフォントもピクトグラムのようで楽しいし、背文字まで繊細な箔押し。ノルウェーの画家ニコライ・アストルプによる装画も詩的で美しく、深緑色のつややかなスピン、カバーを外せば花布や見返しと似て落ち着いたトーンの特色インキの総柄。さすがアルビレオという1冊。おしゃれで嬉しくなる。 フォッセの散文作品をもっと読みたい。とくに "Bly og vatn", "Prosa frå ein oppvekst", "Septologien", "Kvitleik" の邦訳をお願いします……
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